死者の国

お、お、面白かった…!!!!!!

★5!!

chihaさんによる写真ACからの写真

あらすじ

パリの路地裏で、両ほほを耳まで切り裂かれ、喉には医師が詰められたストリッパーの死体が発見される。パリ警視庁警視のコルソはこの猟奇殺人の捜査を進めるが、程なく第二の犠牲者が出てしまう。被害者二人の共通点は、残忍な殺され方、同じ劇場で働いていたこと、そして元服役囚の画家ソビエスキと交際していたこと。この画家を容疑者と考え、追い詰めるコルソを待ち受けるのは、名画をめぐる血塗られた世界と想像を絶する真相だった……!

クリムゾン・リバー』の巨匠が放つ戦慄のサスペンス!

(本書あらすじより)

感想

はい、まず本書の第一印象。

「厚!!!!!!ぶ厚!!!!!!」

でした。

Amazonでポチってウキウキしながら届くのを待ち、ホクホクしながらダンボールを開いた瞬間、本書のあまりの分厚さにかなりドン引き。

それもそのはず。

早川書房から出版されている、ポケミスの中では、これまで一番分厚いとされてきた『エンジェルメイカー』をゆうに超えて、不動の一位になってしまったらしいのだ。

773ページ、二段組。

果てしなく読み終わらなかったwww

でももう読み始めるとどんどん読んでしまう。

タイトル通り、この死者たちの国に引きずり込まれるように、毎日毎日来る日も来る日も暇さえあればページをめくり続けた。

最初にあらすじの通り、パリの路地裏で顔を引き裂かれ、下着で縛り付けられた無残な死体が見つかるところからこの話は始まる。

主人公である警視コルソは、捜査の末に、元服役囚であり現在は画家として名を挙げていたソビエスキを殺人の容疑で逮捕する。

だがしかし、これがまた本書の半分もいかないところなのだ。

コルソの推理する限り、どこをどう見ても明らかにソビエスキが怪しいのだ。

それなのに半分も行かずにここにたどり着くとは、まだどこかに見落としがあるのだろうかと、読みながらこちらも必死になる。

中盤からはソビエスキの裁判も絡んできて、これはいったいどうなっていくのかと不安もつのってくる。

そしてラストのあまりの衝撃。

何気ない、個人の問題が一つに収束していく驚き。思わず唖然……。

膝を打つ明快な驚きじゃなく、じわじわと嫌悪とともにやってくる驚愕だった。

この本を読み終わった今思うのは、私はコルソと一緒に迷い、模索しながら一緒に捜査していたんだ、という気づきだった。

途中何度もコルソは、ソビエスキ以外に犯人がいるのではないかと疑い、疑った人物を調べる。しかし結局、「いややはりソビエスキが…」と疑う。

その思考の右往左往に、読者である私たちも惑わせられる。

そして最終的に行き着く先は、まさに「死者の国」…。

この物語の中に一貫して登場してくる登場人物で、バルバラというコルソの部下の女性がいるのだが、私はバルバラがめちゃくちゃ好きだった。

彼女の優秀さと伝わってくる飾り気のなさ、正直さがかなり気に入った。

は〜…面白すぎた…。

実は『クリムゾン・リバー』、私読んでもないし、映画も観ていないのだ。

しかし絶対読むぞ!この作者の作品は、とりあえず出ているものは読んでしまう!

フランスミステリ、めちゃくちゃ相性がいいです、私!

それでは、また〜