中世西欧文明 / ジャック・ル=ゴフ

 

 

 

これはものすごーーく重要な中世西欧史の基本書だ!

★5!

 

感想

 

とりあえず今回の本は、もう読んで字のごとく、「中世の西欧の文明について」の本なので、あらすじや解説の類は省略。

いきなり感想を書きたいと思う。

 

かけにかけました、がっつり2週間。

この本を読むのにみっちり使いました。精読しました。

おかげさまで貼った付箋が凄まじい量になり、くじ引き状態に…www

でもそれだけかなりの良書だったという証拠。

中世の基本をざっくり書いたものはこれまであれこれ読んできているものの、本書はこれ一冊でかなりの大部分を把握することができるんじゃないかと思った。

 

ローマ時代から蛮族の侵入などを経て、どうやって西欧が形成されていったかというところから始まって、やがて華開くルネッサンス文化の片鱗が徐々に見え始める14世紀までが約600ページに渡って緻密に描かれている。しかしその600ページが一切退屈しない。

あらかた基本を知ってはいるとしても、まだまだ私もここらへんの歴史には初心者ではあるので、本当に「なるほど!なるほど!」と唸りながら読んでしまう。

 

ただ、一つ思うのが、がっつりとした「生活面」に関しては多少なりとも物足りないものになっている。

あくまで政治とか形成していく様がコンセプトのようであり、本書を読みながら、「コレと『中世ヨーロッパ生活誌』読めば、もう完璧じゃね?」と思った。

www.kariabookdiary.jp

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『中世ヨーロッパの生活誌』は主に中世人の生活面に関して事細かに書いてある、こちらもかなり面白い入門書であるが、反対にこっちは中世西欧の成り立ちだとかそういう面では若干詰めが甘いところがあるので、こちらと、『中世西欧文明』2冊を読めば、中世ヨーロッパ史の基本はかなり俯瞰できると思う。

 

本書の『中世西欧文明』は結構いろんなところで記載されている「バナリテ」とかに一切触れられてなかったし、やっぱり生活面で見るとちょっと物足りなさがあるかもしれない。

フランスが最後までナイフとフォークを使わなかったとか、そういう系の知識をお求めの方には、こちらではなく『中世ヨーロッパの生活誌』をお勧めします。

 

ただ、中世人の精神形成に何が影響したかとかそういう面に関しては、こちらの方がかなり有力な情報が得られると思う。これは本当に勉強になった。

あと、農民や領主、聖職者の関係性などもかなり良く書かれている。

やっぱりこの時代の農民の立場はあんまりだよなぁ…。

 

 

ちょっとあんまり書くと長くなりそうなのでここらへんで。

 

これを機会にもっと中世ヨーロッパについては勉強していきたい!

 

それではまた!